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場づくり運営は 与えるようで、与えられること。「みんなの森」店主 みるねぇさん インタビュー【コミュニティスペース】
こんにちは!株式会社スペリアル場づくり運営部の須田です。
みなさんは職場と自宅のほかに、どんなコミュニティを持っていますか?
そこに居ると、自分がありのままでいられる。安心できる。
そんなコミュニティがあると良いですよね。
少しだけ私の話になりますが、私は社会人になってしばらくした頃、自分が何をしたいのかよくわからなくなって、
「大人にも、学校みたいな場所があればいいのに」とよく思っていました。
学校と言っても、学業を修学するための場ではなく、無作為に人が集まるコミュニティで、なにかヒントが欲しかったのです。
今思えば、画一的なコミュニティにいることで、「〇〇は~~であるべきだ!」みたいな価値観を自ら作り上げ、気づかず疲れていたのかもしれません。
ある時、思い立ってコミュニティスペースを立ち上げ、普段出会うことのない人たちとたくさんコミュニケーションをとっているうちに、「〇〇は~~であるべきだ」みたいな気持ちは自然と遠のいていき、「自分が自分で居られるのって、まわりにいるたくさんの人のおかげなんだな~」と感じるようになりました。
私たちは「住む場所だけじゃない暮らし」として、関わる地域の人々が楽しく暮らせるような場づくり運営に日々挑戦しています。
今回は、そんな場づくり運営に取り組む方のインタビューを企画しました。
川崎市高津区「コミュニティスペースみんなの森」店主のみるねぇさんにお話しを聞いていきました。
場づくり運営を通して
「与えるより多く、与えられてきた」
元システムエンジニアのみるねぇさんは、群馬県出身。
今では「コミュニティスペースみんなの森」の店主として、子供から大人まで、みんなに「みるねぇ」として近所でも親しまれていますが、
子供のころは、小さなコミュニティで「みんなに顔が知られているのが嫌」で、「早く外の世界を知りたい!」
と思っていたそうです。
コミュニティスペースみんなの森
川崎市高津区上作延1丁目25-35
駄菓子屋さん・ハンドメイド作品販売・プログラミング教室・不登校児支援など
幅広い形で子供たちとその保護者へ居場所を提供している。
公式ラインはこちら
子育てと仕事。ワークライフバランスの崩れからうつ状態に。
休んでいいよと言われても、
「仕事も子育ても、私のやりたい事なのに」
みんなでゲームをするのも大事なコミュニケーション
大学卒業後、ITの世界でシステムエンジニアとして就職し、生活基盤を川崎市に移しました。
地元に居た頃と違い、誰とも繋がっていないところからスタートした子育て。
みるねぇさんにとって、仕事も子育ても、同じくらい大事にしたいことでしたが、ワークライフバランスを崩し、うつ状態に。ストレスで、家族に対して当たってしまったこともあったそうです。
コミュニティカフェの存在を知り、講座へ
二人の子供を産み、育児休暇期間中に、みるねぇさんは様々な地域活動に参加することで、地域の人たちとつながっていきました。
そのうち、偶然「コミュニティカフェ」の存在を知り、自らコミュニティづくりをすることを決意。
事業計画書もつくり、家の近所でコミュニティスペースを運営するビジョンを固めていきました。
「みん森って、儲かってるの?」
子供たちの素朴な疑問の理由
「だって、ここが無くなってほしくないもん」
みんなの森をオープンしてしばらくは、地域の人の信頼を得るのに時間を使いました。
子供が興味を持ってくれても、みるねぇが一体何者なのかを知られない限りは、保護者も信用をしてくれません。
町内会や商店会に加入し、徐々に信頼を獲得していきました。
「ここは習い事の子が行くところ」というイメージを払しょくし、「みんなが出入りして、みんながありのままで居られる」空間づくりに励みました。
活動をはじめて3年、「みるねぇって、給料いくら?」と聞いてくる子供たちが現れました。
その疑問は、子供たちのこの場所が無くなってほしくないという思いからくる素朴な疑問でした。
経済的な安定を捨ててまではじめた、場づくり。
その中でみるねぇさんは、「与えるよりも、与えられている」事を実感したそうです。
「こんな大人がいてもいい」
助成金を得ないで場づくり運営するノウハウを基に
同じ志を持っている人のロールモデルになりたい
自分のネガティブを克服するためにはじめたこの活動。
たくさんの人たちとの関わり合いの中で、みるねぇさんは多くのものを与えてもらい、自分が自分らしく居られる場を、地域のみなさんと作れる毎日と応援してくれる人に感謝できる日々に幸せを感じています。
そんなみるねぇさんの活動は、助成金などを得ず、すべて自己資金でやりくりをしています。
自身の活動を通して、より多くの人が場づくり運営を継続できる社会を実現するために、そのロールモデルとして活動を続けていきたいそうです。
見通しが立てられない時代だからこそ
身近で支えあい、心地よいまちづくりのために
活動を続けていきたい
インタビュー当日は、10名前後の子供たちが、ゲームをしたり、お菓子を食べたり、宿題をやっていたりと、みんなが自分の時間を好きなように過ごしていました。
何かに干渉される事なく、子供たちが自分らしくありのままに過ごしている様子は、そこにいるすべての人たちを幸せにするようなエネルギーに満ちていて、まるでそれが循環しているような、穏やかな空気を感じました。
見通しが立てられない時代だからこそ、みんなで助け合って、いざって時に、自分が1人じゃないと思えるまちづくりのために、みるねぇさんは活動に励んでいます。
まちのリビング・子供たちのつながり支援 無料開放DAYなどのスケジュールはインスタグラムよりご確認頂けます
今回のインタビューを通じ、場づくりは単なる物理的な空間の提供ではなく、人々が互いに支え合い、成長し合うことができる場を作ることだということを、改めて実感しました。
私たちは、これからも地域と共に成長し、社会全体にとってポジティブな影響を与える場を作り続けることを目指します。そして、みるねぇさんのように、互いに支え合うコミュニティが広がり、皆が安心して自分らしくいられる社会の実現に貢献していく為に、挑戦を続けていきます。