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杉並区の空き家活用・耐震改修助成金|シェアハウスの条件と申請の流れ【2026年度】

杉並区の空き家をシェアハウスに活用するなら、建物の耐震性と、どのような人に貸すかを計画段階で整理しましょう。区には木造住宅等の耐震化支援のほか、地域に貢献する空き家活用や、高齢者等が住みやすい賃貸住宅の改修を支援する仕組みがあります。ただし、一般向けのシェアハウスならどの助成も使える、という制度ではありません。この記事では所有者・法人担当者に向け、条件の違いと相談から申請までの流れを解説します。
杉並区の空き家活用で確認したい助成制度
| 制度・支援 | 主な内容 | シェアハウス計画の注意点 |
|---|---|---|
| 旧耐震木造住宅等の耐震化支援 | 一般区分で改修後Iw値1.0以上なら費用の1/2・上限150万円。地域等による別区分あり | 1981年5月以前建築・2階建て以下等。共同住宅・長屋には限度額加算の仕組みもある |
| 新耐震木造住宅の耐震化支援 | 改修後Iw値1.0以上の工事について費用の1/2・上限150万円。条件による加算あり | 1981年6月~2000年5月建築、2階建て以下の在来軸組工法等 |
| 空家等利活用モデル事業・マッチング | 地域交流や地域コミュニティ等に貢献する選定事業の改修費等を助成 | 一般の収益型賃貸と同一ではない。最新の募集要領・額・受付状況は住宅課へ確認 |
| 高齢者等賃貸住宅改修助成 | 税抜10万円以上の対象工事に対し税抜工事費の50%・上限100万円 | 着工時期、住戸面積、入居対象・家賃・継続条件等。シェアハウスへの適用は個別確認 |
耐震助成は建物の安全性、モデル事業は地域への貢献、高齢者等の改修助成は入居支援が中心です。まず物件に適した使い方を考え、その計画に合う制度を探します。補助のためだけに入居対象や運営期間を変えると、開業後の募集や管理に負担が出る可能性があります。
旧耐震の木造空き家は、簡易診断から段階的に検討する
1981年5月以前建築・2階建て以下などの条件を確認
旧耐震向けの支援は、杉並区内にある1981年5月以前建築の2階建て以下の木造建築物と、その所有者が対象です。特殊な構造など、診断できない場合もあります。建物登記事項証明書や固定資産税の課税明細、建築確認関係書類から、建築時期と構造を確認します。 [2]
耐震改修助成では、精密診断のIw値が1.0未満であること等が前提です。法令に抵触する建物、公共施設や大企業所有の建物、住民税等に滞納がある所有者、耐震改修に係る他の補助を受けている建物などは除外条件があります。法人申請では大企業でないことを示す資料等も必要です。法人所有を一律に対象外・対象内と判断しないようにしましょう。 [2]
助成額は改修後の評点・地域・建物区分で変わる
| 旧耐震木造の主な区分 | 改修後Iw値1.0以上 | 改修後Iw値1.0未満 |
|---|---|---|
| 特別な建築物・地域の区分に該当しない一般区分 | 対象費用の1/2・上限150万円 | 対象費用の1/2・上限50万円 |
| 区が特に耐震化を促進する建築物又は地域に該当 | 対象費用の2/3・上限250万円 | 対象費用の2/3・上限100万円 |
| 指定地域の所定条件に該当し、狭あい道路拡幅整備を伴う場合 | 対象費用の3/4・上限300万円 | 対象費用の3/4・上限150万円 |
共同住宅・長屋でIw値1.0以上とする場合は、限度額に住戸数×15万円を加える仕組みがあります。ただし、シェアハウスの個室数がそのまま住戸数になるとは限りません。現用途と改修後の用途、助成上の区分、住戸数の数え方を区へ確認してください。また、Iw値1.0未満の改修にも助成区分がありますが、その改修だけで予定する用途や登録制度に必要な耐震性を満たすとは判断できません。 [2]
新耐震の木造住宅、RC造・鉄骨造の寮は別の制度を確認
1981年6月1日~2000年5月31日建築の木造住宅にも支援があります。2階建て以下、在来軸組構法、コンクリート基礎、住宅用途等の条件があり、枠組壁工法、木質工業化住宅、一部がRC造・鉄骨造の建物、3階建て等は対象外です。簡易診断から精密診断を経て、Iw値1.0以上への改修を検討する流れです。 [3] [4]
RC造や鉄骨造の寮・社宅等は、木造向けの上限を当てはめず、木造以外の建物の制度を確認します。区は1981年5月以前建築の非木造について診断・補強設計・改修等を支援し、無料アドバイザー派遣も案内しています。申請受付は4月1日~10月30日が原則で、期限後も受付可能な場合があるため事前相談が必要です。 [5]
空家等利活用モデル事業は、地域貢献を伴う活用が対象
区は、空き家を使って地域交流や地域コミュニティの活性化等に貢献する選定事業について、改修工事費等の助成を案内しています。また、地域に役立つ使い方を希望する所有者と活動する事業者をつなぎ、内覧等のマッチングを支援しています。 [6] [7]
マッチングの対象物件は、原則として現行の耐震基準と建築基準法に適合し、地域貢献活動を行う事業者へ貸すこと等が条件です。耐震改修で基準を満たした建物も含まれます。要件に合わない場合の相談先も案内されているため、旧耐震だから相談できないと考えず、補強の見通しを含めて伝えましょう。 [7]
事例として、区の居住支援協議会の紹介には、2017年度にひとり親世帯向けの共同居住支援事業を選定し、1棟の賃貸住宅を提供した例があります。共同居住という形でも、住まいの確保に課題がある人を支える目的で検討された例です。ただし、この過去の実施例から、現在の一般向けシェアハウスが無条件で助成対象になるとはいえません。 [8]
過去の募集額や運営期間を、今年度の条件として使わない
今回確認した区の現行案内には、モデル事業の詳細な助成額、対象経費、継続期間、応募締切等は掲載されていません。過去の募集資料の金額・割合をそのまま現在の条件として資金計画へ入れず、最新の募集要領と受付可否を住宅課に確認します。採択・事業選定と、工事費の助成手続が別段階かどうかも確かめましょう。 [6] [7]
相談時は、誰を受け入れるか、地域にどのような役割を持つか、所有者と運営者の関係、家賃・支援内容・事業期間を示します。地域イベントを行うという説明だけで条件を満たすと考えず、募集と入居後支援を担う体制、継続できる収支も整理してください。
高齢者等賃貸住宅改修助成は、着工時期・住戸・入居者に条件がある
高齢者や障害者が暮らしやすい賃貸住宅にするための改修支援で、手すり、段差解消、扉の取替え、浴槽・洗面等の設備改修などが対象です。税抜10万円以上の工事について、税抜工事費の50%・上限100万円が案内されています。同一年度・同一人につき1回限りです。一般の内装更新や用途変更工事の全額が対象になる制度ではありません。 [10] [11]
旧耐震を補強すれば対象になる、とは断定できない
区の案内は、建物について1981年6月1日以降の着工、法令に違反しないこと、確認済証・検査済証の提出、消防設備・防火管理等への対応を求めています。この高齢者等賃貸住宅改修助成は、案内上、1981年6月1日より前に着工した物件には使えません。旧耐震向けの耐震助成とは建築時期の条件が異なり、補強だけでこの着工時期を満たすことにはなりません。制度ごとの例外の有無を住宅課へ確認し、助成対象外でも改修・活用を進められるか収支を検討します。 [10]
住戸の床面積は原則16㎡以上とされています。これは共同居住型の個室の最低面積として示された数値ではありません。シェアハウスの1室・共用部・1棟をどう扱うか、住宅形態が対象になるかを、図面と運営方法を示して協議会事務局に確認してください。他区の共同居住型の面積基準を杉並区の条件として転用しないことも大切です。 [10]
家賃と入居対象、改修後の報告まで確認する
最初の入居者は高齢者世帯又は障害者世帯で、家賃は改修前と同額以下とする条件があります。区の案内では、最初の入居者が退去した後も10年間は対象世帯を受け入れること、工事完了後10年間は定期的に入居状況を報告することが示されています。具体的な期間の起算点や募集条件は、契約前に事務局と確認します。 [10]
入居可能日から6カ月間入居者がいない場合は、協議会との協議が必要です。半年経てば自由に一般向けへ切り替えられる、とは考えないようにしましょう。所有者の税の滞納がないこと、共有名義なら全員の同意等も確認します。売却を予定する場合は、転売目的の改修が取消し・返還の対象として挙げられている点にも注意が必要です。 [10] [11]
シェアハウスとして使えるか、耐震・建築・消防を同時に確認する
国土交通省のガイドブックでは、既存住宅を活用する際の寄宿舎への用途変更や建築・消防上の対応について専門家との確認を案内しています。現在の建物用途、定員、各室面積、改修内容を建築士・区の建築担当・管轄消防署へ示し、計画に必要な手続と工事を調べましょう。助成対象になることと、予定する使い方が認められることは別の判断です。 [12]
区は、2025年4月の建築基準法改正により、耐震改修が大規模な修繕・模様替えに当たる場合などは建築確認が必要となる可能性も案内しています。「小規模だから手続は不要」と決めず、用途変更と改修規模の両面から確認します。 [1] [3]
旧耐震では、共用リビングを広げるために壁を撤去する計画と、耐震補強が衝突することがあります。診断・補強設計と間取りを並行して検討し、個室の採光・換気、避難経路、水回り、遮音、十分な共用リビング・ダイニングを確保しましょう。雨漏り、腐朽、配管等の修繕も含め、補助対象外の費用を見込む必要があります。
| 使い方 | 判断したい点 |
|---|---|
| シェアハウス | 補強と用途・消防対応、個室と共用部、入居需要、日常の管理 |
| 一般の賃貸住宅 | 既存間取りを生かす改修費と募集条件 |
| 地域貢献活動への貸出し | 公益的な役割、運営主体、助成の選定条件と継続性 |
| 売却 | 保有・改修負担との比較、助成利用後の処分・承継条件 |
助成申請の流れと、先に準備しておきたい資料
木造の耐震支援は、診断を飛ばさず進める
1
区の無料簡易診断を申し込む
Web、郵送、ファクス等で申し込みます。区の診断士による調査と結果報告を受け、精密診断の必要性を確認します。
2
区精密診断か特定精密診断を選ぶ
区の派遣する診断士による方法と、名簿から診断士を選ぶ方法があります。特定精密診断は交付決定後の契約・診断が必要です。助成は最大13万円で、区精密診断の自己負担額は面積等によって異なります。
3
補強計画と見積を整理し、改修助成を申請する
診断結果、補強計画、図面・計算書、見積、所有・建築時期と納税等の資料を揃えます。区は見積を2社以上取り、内容を比較するよう案内しています。用途変更予定もこの段階で伝えます。
4
交付決定通知後に工事契約・着工する
決定通知を受けてから書面で耐震改修工事の請負契約を結びます。申請だけで契約可能とは考えず、工事中の中間検査と完了検査の時期も施工者と共有します。
5
検査・完了実績報告・額確定を経て受領する
施工前・中・後の写真、申請者名義の契約・領収書等を保存し、完了検査後に実績報告します。区の額確定後に振込となるため、それまでの工事資金も用意します。
2026年度の木造耐震改修の申請期限は12月18日です。ただし、年度内の振込完了が必要で、改修工事は2027年2月末までの完了実績報告が求められます。簡易診断・区精密診断は通年受付で、診断と改修を同じ年度に行う必要はありません。締切に合わせて工事を急ぐ前に、区と工程を相談しましょう。 [1] [3]
モデル事業は、最新要領と選定の段階を最初に確認する
住宅課に物件概要と企画を相談し、募集の有無、選定対象、申請主体、必要書類、対象工事、契約可能な時点、完了・報告期限を確認します。所有者が申請するのか、借りて活動する事業者が申請するのかも重要です。マッチングや企画の相談をしただけで、工事助成が確定したと判断しないようにしてください。
高齢者等の改修助成は、決定通知を受けてから着工する
工事前に見積・平面図・着工前写真等を持って事務局に相談し、申請書と土地・建物の登記、納税、確認済証・検査済証等を提出します。審査後の助成決定通知を受けてから着工し、完了後10日以内に完了届等を提出します。その後、完了検査、領収書等を添えた請求、額確定・支払いへ進みます。工事契約を結べる段階も事前相談で確認しましょう。 [10] [11]
入居が決まったら賃貸借契約書等を提出し、その後も所定の入居状況報告を続けます。なお、他制度との併用は一律に可能ではありません。耐震改修に係る他補助の除外条件や、同じ工事費の重複計上を含め、見積の工種・金額を分けて各窓口に確認してください。 [2] [4] [10]
初回相談用に、物件と運営の情報をまとめる
所在地、所有者・共有者、築年、構造・階数・面積、現在の用途、図面、建築確認等の資料、診断・補強履歴を整理します。あわせて、予定定員、入居対象、運営主体、希望時期、予算と改修費の負担者をまとめましょう。図面や築年が不明なら、分からない項目を明示した状態から相談を始めます。
| 相談内容 | 窓口 |
|---|---|
| 耐震助成の対象・改修手続 | 市街地整備課 耐震改修担当:03-3312-2111(区代表) |
| 木造の簡易診断申込・診断の進め方 | 木造住宅等耐震化支援事務局:03-5335-7427 |
| 空き家モデル事業・マッチング | 住宅課 空家対策係:03-3312-2111(区代表) |
| 高齢者等賃貸住宅改修助成 | 杉並区居住支援協議会事務局(住宅課管理係):03-5307-0661 |
杉並区の空き家を、改修と運営までスペリアルに相談する
スペリアルは、空き家・寮・社宅等の調査、企画、リノベーション設計、運営支援に取り組んでいます。旧耐震の建物を残して活用する場合も、補強に必要な費用と、入居者に選ばれる間取り、開業後の募集・管理を合わせて検討することが大切です。まずは物件概要と所有者の希望から整理しましょう。
スペリアルでは、旧耐震物件のご相談にも対応しています。部屋数や築年だけで相談をためらわず、所在地・広さ・現在の用途・写真など、分かる範囲の物件概要をお知らせください。耐震診断前や助成対象か分からない段階から、必要な調査、改修の方向性、開業後の運営を一緒に整理します。
助成金が使えない場合や適用がまだ分からない場合も、必要な改修費と運営収支を含めて活用の可能性をご相談いただけます。制度の適用・交付は自治体等が判断します。スペリアルの調査・設計・運営支援の範囲と費用、受託の可否は物件と計画に応じて確認します。
所有者が改修費を負担して運営を委託する方法など、費用と役割を合わせて検討します。一括借上げは採算・契約条件による個別判断です。調査・設計・申請支援・運営の対応範囲と費用は物件ごとに確認し、助成の選定・交付や受託を約束するものではありません。
モデル事業や住宅確保要配慮者向けの運営では、必要な居住支援や見守りを誰が担うかも整理します。
※スペリアルへの活用相談は、区の制度窓口への申請や審査に代わるものではありません。
※この記事は、スペリアルが杉並区の協定窓口やマッチング登録先、居住支援法人等に指定されていることを示すものではありません。
杉並区の空き家活用・耐震助成についてよくある質問
杉並区の空き家、耐震改修とシェアハウス活用を一緒に考えませんか
「旧耐震の建物を残して貸したい」「助成の条件と改修・運営の見通しを整理したい」。スペリアルへ、所在地・築年・広さ・現在の使い方など、分かる範囲の物件概要をお知らせください。建物に合う活用方法と、必要な改修・運営の可能性を検討します。
出典・参考情報
情報確認日:2026-10-20
- [1] 杉並区:旧耐震基準・木造住宅等の耐震化に関する助成制度
- [2] 杉並区:木造住宅などの耐震化を支援します(2026年4月改訂)
- [3] 杉並区:新耐震基準・木造住宅の耐震化に関する助成制度
- [4] 杉並区:新耐震基準木造住宅の耐震化を支援します(2026年4月改訂)
- [5] 杉並区:木造以外の建物の耐震化に関する助成制度
- [6] 杉並区:空家等対策(空家等利活用モデル事業の案内)
- [7] 杉並区:空き家のマッチング
- [8] 杉並区:居住支援協議会(共同居住支援の実施例)
- [9] 杉並区:空家等利活用相談窓口
- [10] 杉並区:高齢者等賃貸住宅改修助成事業
- [11] 杉並区居住支援協議会:高齢者等賃貸住宅改修助成パンフレット(区現行案内の添付資料)
- [12] 国土交通省:シェアハウスガイドブック・賃貸人向け
